« 2004年12月 | このBlogのトップへ | 2005年03月 »
2005年02月01日
VOL.4「真の顧客満足度について・・・」
最近、私たち製造業の世界でも「顧客満足度業界何位か?」と言うことが、よく話題にのぼります。
一般に製造業の顧客満足度の把握は間接的であって、ホテル・旅館業などのサービス業のように直接お客の生の声が聞こえてくる訳ではありません。
だから、いくら「業界トップの顧客満足度」と謳っていたとしても、お客様の喜びの声や満足感が、製造に関わる人に伝わっていないところが問題です。
つまり、製造現場とお客様の距離が遠いと、お客様の声が届いてこないだけでなく、逆に作り手の思いやこだわりも伝わりにくく、結果的に顧客満足度の高い製品が作られないのではと思います。
そうなれば、お客様と作り手との気持ちが通じ合うなんて・・・絶対にありえない話です。
「それでは、どうすればよいのか?」ということになりますが、私は作り手がお客様の声を聞くために、自ら足を運ぶ事だと思います。
それによって、「お客様が何に満足し感動するのか?」「何に対して不満を持ち気に入らないのか?」が見えてくると思うのです。
そして、独り善がりの作り手の論理は、それを実際に購入するお客様の前では通用しないことに気付くのです。
私たち赤装も、つい最近までは顧客の顔の見えない、ゼネコンやメーカーからの下請け仕事が大半を占めていた時期がありました。
しかし、オリジナルのオーダー家具をお客様から直接注文いただくようになってからは、お客様のご自宅に家具職人も同行することも多くなり、お客様やご家族のことを理解したうえで製作するため、より満足度の高い家具作りが実現できています。
そして、納品に伺った際のお客様の喜びが、彼らの一番のモチベーションになっていることは間違いありません。
単に「納期が早い」「クレームが少ない」「製品管理が厳密」といった現状の顧客満足度調査に出てくる項目は、あくまでも尺度でしかなく、真の顧客満足度とは食い違っているように思えてなりません。
もの作りに携わる人たちを数字で測り始めるとキリがありませんし、画一的でミスのない製品は出来ても、想像性豊かな感動を与える作品が生まれにくい土壌を作ることになりかねません。
製造業における真の顧客満足とは、お客様が製品を手にしたときの感動や喜びであり、その時の笑顔が何よりの証拠だと思います。それを目の当たりにする意味でも、作り手はお客様のまえに出て行くべきです。
そろそろ真の顧客満足の基準にシフトしても良いのではと思います。そして、私も作り手としてそうありたいと思います。
投稿者 redwood : 13:02
2005年02月24日
VOL.5 赤木利満の好きな事、クラシック音楽について・・・
私は、もともとクラシック音楽が大好きなんです。オーダー家具を黙々と作っている職人稼業に似合わないとよく言われますが、子供の頃からなぜか好きなんです。育ちが良いという証でしょうか?(笑)
若かりし頃、もともと音響関係の仕事をしていた関係上、音楽との接点はたくさんありましたから、特にジャンルにはこだわらず、曲が気に入れば何でも聞いていたころもありました。
その中でも、特に興味もあり、好んで聞くのがクラシック音楽です。オーケストラの中では、金管楽器(ブラス系)の音が好きですね。選ぶ曲目もブラス系の音が良く出てくる、聞いていてスカッとして勇気が湧いてくるような響きを持った曲が最高です。
クラシックだけに、作曲家本人に直接お会いすることはできませんが、「くよくよするな、がんばれよ!」と音楽を通して、作曲家や演奏している人たちから、励ましのメッセージをもらっているような気がして、色々な危機を乗り越えられた覚えも何度かあります。
クラシック音楽は歌詞がついていませんので、その曲をどんなメッセージとして受け取るかは、聞き手のイメージ次第です。しかし、音しかないだけに、自分の心の波長と一致したときには涙がでるような、揺さぶりをかけられたことがあるので不思議です。これを味わってしまうと、中毒のように、またその曲が聞きたくなるんですよね。
本当に良いものとは、相手に心の揺さぶりをかけることができるものだと思います。私たち赤装も、作っているものは音楽ではなくオーダー家具ですが、この心は失いたくないと思います。オーダー家具づくりを通して、相手の心を揺さぶることができれば、これ以上の喜びはありません。そんな最高の仕事を目指して、日々オーダー家具作りに精進します。
投稿者 redwood : 16:06